みんなの意見

素直になれた鴨ちゃん
自分が知った時には鴨ちゃんはこの世にいなかった。鴨ちゃんの本にハマればハマるほど、知り合いでもないのに鴨ちゃんがもうこの世にいないことが悲しくなった。死とはそういうものと逃げたくなるようなことを彼の作品は自然と向かい合わせてくれた。

素直になりたいのになれず良い格好しいの自分に静かにあがき続けた男・鴨ちゃん。そんな彼がこの本でやっと少し素直になれた感じがしました。

乾杯。鴨ちゃん。
(2008-08-21)

ほのぼのしつつも悲しい闘病記
 本書は、『日本はじっこ自滅旅』であり、最期にフィクションと記されているが、事実と予想される。
精神病院については古い本ながら、『ルポ・精神病棟 』2冊シリーズ(大熊 一夫)に詳しいが、鴨ちゃんならではのコミカルな書き方で、病棟内のドタバタ悲喜劇を書いている本書は、難しく読むのではなく笑える面白さだ。  ただ本人が生還を果たしていれば、後味も良かったのだろうが・・・
 それでも最期にサイバラさんのもとに戻れて本当に良かったと思う。 
(2007-10-04)

中毒とは戦えない、ことはない・・・と思いたい
カモちゃん。あなたが亡くなったときの世間の衝撃というものをもしあなたが目にしていたら。きっとケッとツバを吐き捨てて「世の中もっと大事なニュースがあんだろがあ!」と激怒したでしょうね。

でも、カモちゃん。

癌、と告知された。そして元妻に同居を申し出た。

・・・こんな恐ろしいことをどうしてこんな水のような筆致でかくことができるのでしょう。

アルコール中毒の治療のためついに入院した先は、カモちゃんがもっともおそれ、苦手とし、それゆえに自らつっこんでいってしまう「世間」を濃縮したような人間関係がうずまいていました。笑いをまぶしてサラサラと書いているけれど、カモちゃんの苦しみ、悲しみ、痛みは、ちっとも書こうとしていない。

じゃあ、カモちゃんの、購いようのない痛みは、どうしたら癒されたんだろう?

今、きっとご家族の皆さん、関係諸氏が考えているであろうことを自分も考えています。

カモちゃんはずるい。好きになるだけならせておいて、さっさと逝ってしまった。たくさんのファンや、元妻、かわいいこども、友達、やりかけの仕事を残して。

カモちゃん。ファンにできることはあなたの本を買い、書評を書き、そして、早すぎる死を悼んで泣くことと、自分は中毒しないぞ。何からも自由でいるぞ、と、決意だけでもすることだ、そう考えています。
(2007-08-02)

幸せもの
漫画家・西原理恵子の元夫であり、イラクで急死したジャーナリスト・橋田信介の弟子である、戦場カメラマン・鴨志田穣のアル中闘病日記。
(ちなみに鴨志田穣と西原理恵子を引き合わせたのは、テレビでお馴染み、コラムニストの勝谷誠彦である)

この人は本当に出逢いに恵まれている。いつどこで死んでもおかしくない人生を歩んでいるのに、毎日酒を飲み続け、色々な人に迷惑をかけた。心配をかけた。だけど、それでもどうにかなってきた。誰にも真似できない人生である。傍目から見て、それは幸せだと思う。

SMAPは、こういう人のために「オンリーワン」という言葉を捧ぐべきじゃないだろうか。

今年3月、鴨志田穣は腎臓癌のため死去。 まだ42歳の若さだった。
(2007-05-16)

淡々と。
涙もなく、笑いもなく、淡々とあっという間に読み終えてしまった。
著者が、いろいろな事を乗り越え、自分の中で淘汰されたものを冷静に書いているためなのか。
最後の(元)妻の描写に、感謝の気持ちが表われているのが、唯一印象に残った。
(2007-05-03)